しまね和牛とは
「しまね和牛肉」とは
「しまね和牛」の中でも、(社)日本食肉格付協会の定める肉質等級(ランク)が4等級・5等級の最上級評価を受けた牛肉が『しまね和牛肉』です。その基準は、次の3つです。
- 島根県で肥育された「黒毛和種」
- (株)島根県食肉公社へ出荷されたもの
- (社)日本食肉格付協会の定める肉質基準が【A-4】【B-4】以上のもの
※(社)日本食肉格付協会の定め肉質等級=脂肪交雑(霜降り)の状態、肉の色、肉のきめ細かさ、脂肪の色のそれぞれの項目で5段階評価を受け、全ての項目で「5」の評価を受けた最高の肉のみが「5」等級となります。
「しまね和牛」の特徴
「しまね和牛」は、おとなしい性質であり、子牛の頃から温順な性格のため、飼育しやすく、また早熟早肥で体格・体型に優れています。
約2~3年かけてじっくりと育て、肥料には大麦やトウモロコシなどの穀物飼料を与えています。
全国和牛能力共進会において、2度の内閣総理大臣賞受賞をはじめとして農林水産大臣賞を獲得するなど、全国的にも高い評価を受けています。その肉質は、やわらかさとうま味際立ち、さらっとした脂がしつこさを感じさせません。
「しまね和牛」は美味しさを見える化しています
牛肉の「おいしさ」脂肪
- ・脂肪の量(脂肪交雑)
柔らかく、ジューシーに感じます。
- ・不飽和脂肪酸の割合
口どけが良くなります。
- ・オレイン酸の割合
風味がよくなります。
「しまね和牛」脂肪酸測定の取組
島根県食肉公社に出荷された黒毛和種の全頭測定を開始しています。
2014年10月からしまね和牛肉ブランド確立推進協会
「しまね和牛」の脂肪の質改善に活用
- ・脂肪酸組織の遺伝的能力評価
- ・農場における飼養管理改善
「しまね和牛」のおいしさ分析
雑味少なく、うま味が際立つ味わい、柔らかさを感じれば感じるほどジューシー。
さらりとした脂はしつこさを感じさせません。
知っていますか? 「しまね和牛」の歴史
古くから「たたら製鉄」の主要産地だった出雲地方の山間部では、輸送手段として多数の牛馬が不可欠な存在でした。そのため牧畜も盛んでしたが、中国山地が和牛の産地として、全国にその名を馳せるのは、江戸時代の中ごろ以降のことです。
延慶(えんけい)3年(1310)の『国牛十図』では、出雲・石見が、また応安(おうあん)2年(1369)の『駿牛絵図』では、出雲が「良牛の産地」としてあげられています。
江戸時代、松江藩は雌牛を買い上げ、田畑の肥料として牛糞を有効利用する目的で、仁多、大原、飯石、神門など各郡の生産農家に飼育させていました。
昭和30年代に入ると、役用としての需要は激減し、和牛は肉用へと変わりました。その後の改良の成果が実り、第7系糸桜号を代表する優秀な種雄牛が誕生し、「しまね和牛」の名声は全国にとどろき、現在にいたっています。
「しまねの和牛」の生産は、以前は、豊かな自然環境の中で子牛を生ませ、その子牛を売って収入を得る「子とり」が中心で、全国の和牛産地へ繁殖用や肥育用の「もと牛」として供給していました。しかし、近年は、安全でおいしい国産牛肉に対する消費者ニーズに応えるため、県内での肥育が盛んになりました。